ヒマラヤ 水晶が導く旅29
一番闇が深くなる時間は、
アストラルの存在達さえ立ち入れない、
神聖な時。
ただ、星空の下。
その時を邪魔しないように
そこに存在するエネルギーに身を委ねていきます。
一番好きな時間を
想像もしないような場所で過ごすとは、
本当に幸せです。
そして、
ゆっくりと星がその姿を消し、
青い光が広がり始めます。
肉体と共に生きる時間がやってきます。
さて、今日はこの身体を使って何をしようか。
エネルギーを身体へとシフトしていきます。
朝の新鮮な空気が身体中をキレイに浄化してくれます。
洞窟に流れる水を頂き、
新たな一日を始める準備です。
寝袋をたたみ、
洞窟を片付けていると、
村から昨日の青年が迎えにきてくれました。
片付けを終えて、ラマにお礼を告げにいきます。
「また、会いましょう。」
と、言うと、
会えるかな?
という表情が帰ってきます。
4年間の行に入られるのですから、
それを邪魔しないように、
ここに立ち寄る事は遠慮しなければいけないですね。
心からの感謝をお伝えして、
下山します。
山を下りながら、
あまりに美しい景色に何度立ち止まった事か。
目、耳、口、鼻、毛穴、
自分の中に入ってくるもの全てが清々しい朝です。
7時半、ホテル着。
こんなに大荷物を軽々と持ってきてくれました。
20歳の素敵な青年です。
ホテルでは、ビルさんがニコニコ顔で
「どうでした?」
と迎えてくれます。
豆のお粉をミルクで溶いた朝ご飯をいただきながら、
「いや、ホントウに素晴らしかったです。帰りたくなかった。」
と、頷く隙も与えず話始めるわたしです。