からだ お道具論 1
私が子どもの頃、
「お道具箱」
なる物を学校から渡されて、
必要な物をその中に入れて大切にするように言われました。
たまに、
「お道具箱チェック。」
が入り、きちんと管理出来ているかどうか、
係の子どもや先生が見回りました。
茶色いファイバー張りの箱は六年間大切に使いました。
六年間使ってもまだしっかりとした箱でした。
今もあるのでしょうか?
私が武術のお稽古に通い始めて、
2年と少し。
少しは上達しているかと言えば、
なかなか・・・
でも、細々と続けさせていただいているのは、
「先生の身体に対するあくなき挑戦と
それに果敢に取り組む諸先輩がたのお姿を拝見させていただく喜び。」
に他ならないのです。
それが、私に出来るかどうかは別として、
傍らでそれを見させていただいている二年と少しという月日。
身体は使えば使うほど、
一見無理と思える要求にも答えるべく、
鋼のような強さを増してゆく事が、
本当に凄いなぁと驚きます。
そして、最近の日本の旅。
ここで上とのやり取りをしていると、
からだを整え、自らを、空にすればするほど、
精妙な情報が受け取れる。
確実に、
「からだはお道具だな。」
と、確信を得る今日この頃なのです。