タカルポ(白馬)に乗って 17
さて、翌日は雪崩で道路が寸断されていた道が開通したとの事で、
ジャルコットまで上がります。
道路を走ってみると、
雪崩で寸断された道路は、
まだ、その生々しさを残したままで、
車は、
その下にあるお家の畑(?)庭(?)を
蛇行して走るようになっていたりします。
いつもは入れるニマさんのお家近くの道も、
雪でぬかるんでいて、
運転手さんに
「この先に行くのは無理。」
と、下ろされてしまいます。
「何を蒸留するのかな?」
と楽しみにしていたのですが、
ニマさんのお家まで着くと、
プロパンガスが雪で届いていないとの事。
えー!ならば私たちが下から持ってきたのに。。。
ここまで上がってきたのに、蒸留出来ないなんて・・・
と、がっかりする私。
ここでは全てが効率よくスケジュール通りには行かないのです。
それでは代わりに。
という事で、ボン教薬草学をニマさんが教えてくださる事になりました。
(ほら、素敵な展開になります。)
その前に、まだ具合の悪いビルさんを脈診。
お薬を処方してもらいます。
屋上から青い布に包まれた経典を持ってニマさんが降りてきます。
これが「ブムシ」
薬草学の経典だそうです。
そして、ニマさんは
木を使ったり、
様々な写真やタンカを見ながら教えてくださいます。
非常に趣き深い内容で、
1ページ進むにも時間がかかります。
せっかちな私はついつい、
「それって、こういう事?」
と、伺ってしまいますが、
こういうことも、そういう事もなく、
ただただ、忠実にブンシの内容を読み上げて下さるニマさんです。
何しろ、「メディスンブッダの息子がどんなに優秀に生まれてきたか。」
という長い説明から始まるので、
「それで、薬草はどうやって取るか?」
という一番興味深い部分まで辿り着くのに、数時間かかります。
朝から始まった講義は、昼食をはさみ、
夕方まで続きました。
詳しい内容は、アロマトピアに寄稿する予定ですので、
お楽しみに。