イシスの息吹

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タカルポ(白馬)に乗って 20

4時起きで、トラック改造バスを待ちます。

まだ、満天の星が輝き極寒。

しかし、バスは到着せず。

本当に来るのかしら?

寒さと不安の中で過ごす1時間。

静かな空間の中に突如轟音と共に、

ボロボロのバスがやってきます。

その様子は、あの世からのお迎えのバスの様。

乗る事を躊躇ってしまうようなバスです。

中を覗くと、すでにぎゅうぎゅう詰め。

入口のステップの辺りまで、

土嚢のような荷物で埋め尽くされています。

「乗って下さい。」

と、言われるも、

どうやって席に辿り着くのでしょう。

手すりにつかまりながら、

とてもキレイとは言えない登山靴で土嚢のようなものを踏みながら、

空いている席を探します。

何しろ、座席の手すりよりさらに高く袋が積まれているのです。

その上を歩くと、天井に頭がつきそうです。

真っ暗な中、当初土嚢と思った物は、

次第に乗客のみなさまのお荷物である事が判明し、

大変申し訳なく思いました。

やっと席につき、出発すると、

さらにこのバスがもの凄い揺れ方をする事が判明。

装飾のない椅子や手すりに身体が打ちつけられます。

それは、ムクティナートまでの揺れ方の比ではなく、

これから8時間半、

このバスに乗っていく事を考えないようにしようと、

心に決めました。

カグベニまでつくと、

ビルさんと、ニマさんがバスを降りていきます。

数人の若者も下りていったと思ったら、

若者達、黒い山羊を引きずって、

川の中に投げ入れていました。

薄暗い中で見るその光景に、

絶句。

しかし、誰も何とも言いません。

この恐ろしいバス、今見た光景。

恐ろしい揺れと身体の痛み。

そして、寒さ・・・

放心状態です。

ほどなくしてバスが出発。

しかし、

ビルさんとニマさんが乗っていません。

私は頭の中で、

「このままローマンタンに着いて、

私は1人で大丈夫なのだろうか?」

と、想像してみます。

結果、

「だめ。」

シーンとしている、薄暗いバスの中、

「すみません!」「すみませ〜ん!」

と、叫ぶと、

「何か言ってるぞ。」と仰っている気配。

「私の友人がまだ乗っていません!!!」

すると、現地の言葉で、

「ナントカカントカ」

と、口々に何か説明して下さいますが、

全く分からず。

しかし、バスは止まりません。

私は、もう一度1人ローマンタンのイメージトレーニングを始めよう。

と、心に決めた頃、

川の真ん中でバスが停車。

後ろから息せき切って走って乗り込んでくるビルさんとニマさん。

一体何が起こったのでしょう!?

もの凄い綱渡り旅行です。

山羊投げ込む事件から、

私の人生の中で一つもデータがない出来事が続き、

思考がストップした状態です。

そして、6時間半。

この様な川の中、身体を打ちつけられながら、

バスの旅は続くのでした。

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