タカルポ(白馬)に乗って 29
美しい夜明け。
360度美しい光景が繰り広げられるので、
どこを見て良いのか分かりません。
ここには独特のエネルギーがあります。
ただ、山が美しいとかそういった単純なものではない、
人間が立ち入ってはいけないような、
触れてはいけないような、
邪魔をしてはいけないような、
これを神々の世界と言うのでしょうか。
そんなエネルギーです。
そのエネルギーを前にすると、
息をする事すら躊躇い、
自分だという個の感覚を
消さずにはいられなくなります。
陽が登り始め、六時半頃になると、
村の人たちがマントラを唱えながら、
歩き始め、
神々の時間から、
穏やかな村の一日へとエネルギーが変わり始めます。
宿に戻ると、
ママさんがお手洗い用に水路から水をバケツに汲んでいて、
けっしてキレイとは言えない水ですし、
バケツも壊れているので、
本当に大変なお仕事です。
お水、大切に使いますね。