タカルポ(白馬)に乗って 30
朝食はダワトマのチベタンブレッド。
お願いすると、
まず、粉をコーヒーカップでざっと入れてこね始めます。
この斜めになっている下駄のような板を上手に使って成形。
かなり高い温度の油で揚げます。
すぐにこんがりとしたきつね色になります。
これを半熟の目玉焼きに魔法の赤いお粉をかけて、
そこにつけていただきます。
揚げたてのチベタンブレッド本当に美味しいのです。
朝食後は、次なる場所へタカルポに乗って出かけます。
とにかく絶景!
途中、山羊の群れに会ったり、
川を渡ったり、
しかし、素手を出していられないほど、
寒いです。
カトマンズでマスクをしないニマさんとビルさんもマスク着用するほど。
そして、目的の村に到着。
ここは、中国の国境に相当近いようです。
小さな村で、見渡してみても、
人の姿がありませんが、
馬小屋の裏にある馬小屋のような建物の中に入ると、
おじさん達が、サイコロで盛り上がっています。
ここでお昼を頂きますが、
やはり注文してから2時間近くかかります。
ここもとてもとても寒いです。
勿論燃料は糞。
今日はヤクのお肉を使うようです。
スパイスを魔法の粉のようにサササッとお使いになります。
本当に美しいエネルギーをお持ちの女性達。
私がfacebookに投稿したものを転載してみますね。
ローマンタンから馬で2時間半ほどの村でお食事をいただきました。
本当に小さな村で、
この場所も馬小屋の横にある「ここですか?」と、見当もつかないようなお家です。
ローマンタンに来るのも本当に大変だけれど、
ここでの暮らしも最初は驚きました。
水もトイレもなく、
燃料は家畜の糞を乾燥させたものをそのまま使います。
それまでは糞が道に落ちていると衛生上踏まないようにしていたけれど、
ここに慣れてくると大切な燃料として踏まないようになります。
羊、馬、やぎ、牛、ヤクの糞。
全部そのままの形で燃料です。
そして豪快にそれを手でストーブに焼べて、
そのままの手で丁寧にグラスを拭いてくれたり、お料理を作ってくれたり、子どもの鼻をかんだり。
でもね、何だか平気になってくるのです。
そして、限られた材料から作り出される美味しいお料理。
私はここに来て更に元気になっているし、お腹もモチロン壊していません。
人間は底知れぬチカラを持っている事を実感しています。
文明は果たして正しい方向に向かってきたのだろうか?
と、改めて考えています。
この女性たちの美しいエネルギーを見てください。
日本ではちょっと見かけることのない美しさです。
(けして20代かい?とお婆さんに言われたからではありません(笑))
このダルバート。
本当に美味しいのです。
限られた材料の中からどうしてこの味が出せるのだろう?
と、豊富な材料に慣れてしまっている私は思います。
頂いている最中に、
村の方々がポツポツ訪ねていらっしゃいます。
子守りをしているお父さんや、
密造酒(?)をお裾分けに来るお爺さん。
ゆったりとした時間が流れています。