タカルポ(白馬)に乗って 39
夢のようなローマンタンの日々。
しかし、
厳しい環境ではあります。
宿にやってくる方々は、
ボロ雑巾のように
ヘロヘロに なって到着される方が多く、
発熱だったり、胃腸不良だったり、咳が止まらなかったり、
高山病だったり、
食堂でご飯が一緒になるので、
ヒーリングさせていただきました。
宿のママさんもダワトマもお具合が悪いのです。
ビルさんもまだ良くなりません。
元気なのはニマさんとパパさんと私だけ。
私も、そろそろシャワーも浴びたくなってきたので、
ビルさんにローマンタンをお暇する事を告げると、
とても嬉しそう。
ビルさん、馬に乗っての移動も辛そうだったし、
様々な不調が出てきています。
ご一緒になったガイドさんも
インフルエンザ並みの高熱と頭痛に襲われていました。
大変な職業です。
さぁ、帰ります。
ダワトマともさよならです。
と言ってもあの道を帰るのです。
高熱のガイドさんのお客さんは、
オーストラリアからいらしたご夫婦。
トレッキング好きなので、
ガイドさんは、高熱と頭痛の中歩かねばなりません。
可哀想に・・
帰りもまたあの改造バスです。
この日乗りこんだのは、宿で一緒だったメンバー。
私以外は西洋人。
彼らは絶対に現地のものを口にしません。
飲み物も生温い缶コーラ。
それは身体に良いのだろうか?
と、思う私。
そして、出発してすぐ。
ぬかるみにハマり、
バスが30〜45度程傾いた辺りで、
絶対に現地のものを食べなかった一団が、
「私たち、歩くから下ろして頂戴!」
と、ヒステリックに叫びバスを降りていきます。
バスに残ったのはビルさんと私だけ。
ちょっと強面の運転手の若者は、
ものすごーく不機嫌になり、
下りた方々がヘロヘロになる距離まで
そうとう山の上の方にバスをブンブン進めていきました。
まぁ、気持ちは分かります。
これから更に過酷な道のりになるのに大丈夫かしら?
と、心配していたら、
やはり、
白髪の紳士が真っ青になってバスを下りていかれ、
暫く戻ってきませんでした。
再び乗り込んだ時には、
声をかけようもないくらいの憔悴。
本当に大変です。