ヒマラヤ 水晶が導く旅10
後ろ髪を引かれながらニマさんの村を後にします。
漆黒の闇が広がり、
空は半球、星の海です。
星がありすぎて、星座が分からない状態。
星が降り続けます。
なんという光景なのでしょうか!
昨夜のプチ遭難があったので、
ニマさんが宿まで送って下さいます。
私の荷物まで持って下さる優しさ。
ここは、エネルギーの基本要素が
「愛」
なのです。
すべてが「愛」という基本エネルギーからなされる時間は、
私たちのような環境で生まれ育つものには、
非常に希有で貴重な体験です。
そして、それにより、
瞬く間に、鎧が溶け去り、
子どものような質が現れ始めます。
漆黒の闇の中、子どものようにはしゃぐ私たち3人を、
子どものように純粋な笑顔で見守るニマさんがいます。
首が痛くなるほど、
星を見上げ続ける人、
昨日のプチ遭難の様子を笑い転げながら話す人、
あぁ、なんて気持ちいい!と呟く人。
30分程の上り道。
みな、空気の薄さに息をハァハァさせながら、
いつまでもこの道が続き、
この全てが満たされている空間、
互いのエネルギーが融合し、一体になった感覚、
確実に愛に満たされている感じが、
永遠に続いたら良いのに。
と、思いながら歩むのでした。