イシスの息吹

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ノアの方舟 6 西ノ島

そろそろ、船の時間。
という事で港に向かいます。
といっても、まだお昼前です。
この島に来てから、
2〜3日経ったように感じるほど、
濃密な場所、
濃密な時間。

観光協会の方に、
「この辺で、美味しいお店はありますか?」
と、伺うと何件か候補を挙げてくださったので、
隠岐牛を扱うお店に入ると、
とても美味しく、
コーヒーを注文すると、
これもまた美味しく、お代わりをすると、
今度はシェフからの差し入れという事で、
素敵なデザートまで出てきて、
この土地の方々の心づくしに感動するのでした。
 

さて、道後から西ノ島まではフェリーで一時間ちょっと。
波が高いと非常に揺れます。
乗船した途端に、土地の皆様にならい、
床にごろんと横になっていると、
遊園地の乗り物のような上下動が始まり、
ゆりかごの中にいるように熟睡。
あっという間に、西ノ島です。
 
ホテルの方が迎えにきて下さっています。
焼火神社の下にあるホテルなので、
焼火神社に行きたいのでタクシーを呼んで下さい。
と、申し上げると、
「お送りします。」
と、送って下さいました。

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たくひ神社と読みます。
後鳥羽天皇隠岐に流された時に、
ここの火が見えて、
その火の導きにより島へ渡る事ができ、
その事から、焼火神社と名付けられたようです。
平安末期から修験道の隆盛によって、
山頂の岩穴にお社を設けて、
焼火権現・雲上寺として祀られたのですが、
明治の神仏分離によって、
焼火神社に改められました。
 

しかし、この島。
どんな謂れがあろうが、
誰が祀られようが、
その背景にある自然の力があまりにも圧倒的で、
ただただ、その場に立つと畏敬の念に打たれるばかりです。
山道を登っていても、
樹や草花の力は圧倒的で、
それぞれが、濃密で大きいのです。
登るに従い遥か下に見えてくるカルデラの海やその向こう側の島々、
ため息しか出てきません。
ここでも、人影はなく、
しかし、
「絶対に見てるよね。誰か。」
と思わずにはいられない、「視線」。
そして時々、其処此処で「カサカサ」と気配があります。
そんな時は、
「お邪魔します。私は東京から来ました。
こういうものです。お参りさせて頂きます。」

と、ご挨拶します。
見えない世界だからこそ、礼儀は大切です。

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お社は見ての通り、岩穴の中にあります。
手前にある御神木も非常に趣あるもので、
深い静けさの中、時が経つのを忘れてしまいます。

しかし、夕暮れ時になり、
あちら側の世界に移行が始まります。
明け渡さなければなりません。
今、息を潜めている存在達の時間です。
山道は早々に暗闇へと変わっていきます。
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空気が、より濃密になってくる大好きな時間
だけれども、
今度は人間が息をひそめなければ。

山本ユキHP エネルギーの学校・脳のヒーリング・内臓のヒーリング(気内臓)・NES