ヒマラヤ 宝珠を納める旅 25
携えてきた黄金の宝珠は、
エンジンとなり、
私を押し上げ、
ここまで私を連れてきてくれた。
そして、
陰陽がちょうど同じになった時、
さらに、
自分の中にダイヤモンドのように輝く宝珠があるのがわかった。
それがマスターキーとなり、
その宝珠に波動を沿わせると、
自分が想像もした事のないような
新たな範囲が開いてくる。
ヒマラヤに抱かれるこの地で、
時を過ごす。
絶え間なく続く至福の時は、
私を私であったものから解放する。
日が沈み、
夕暮れがやってくる。
薄墨で描く水墨画の様に
山々が姿を変えていく中、
一筋の紅の帯が名残惜しそうに
雲の向こうに消えていく。
やがて、
星が輝きだす。
此の地のエネルギーは、
あまりに細やかで、
人間の重い想念の入り込む隙を許さない。
ここは、神の地である。