ヒマラヤ 水晶が導く旅3
ムクティナートの宿でお昼を頂き、
一人づつ、ニマさんに脈診をしていただきます。
3本の指を使って両腕をじっくりと診ていきます。
寒さと高度のために頭痛のある私には、
ボン教医学のマッサージをして下さいます。
脊椎を中心に的確につぼを抑えていくマッサージは味わった事のない感覚ですが、
暫くすると全身に血が巡り始め、あたたかくなってきます。
同時に、NESでも診断する試みをしました。
夕食時、一人のメンバーの調子が悪くなり、
高山病の症状が出始めました。
すぐに、ニマさんに連絡を取り、
高度が400mほど低いニマさんの所で滞在させて頂く事になりました。
6時半を過ぎると漆黒の闇。
懐中電灯を片手にニマさんの村に向っておりていくと、
もの凄いスピードで近づいてくる灯り。
さすが住人です。
高度で息を切らす事もなければ、
漆黒の闇でも普通に行動出来るのですね。
後から、彼女に聞いた所によると、
そこからニマさんの村まで、手を引きながら連れて行ってくれて、
彼女をクリニックの二階に休ませ、
薬湯を飲ませ、
枕元でマントラを唱えてくれて、
一晩中彼女に付いていてくれたそうです。
症状のみならず、
初めての事ばかりで不安であろう彼女の心まで癒えた事は言うまでもありません。
さて、翌朝。
5時起床。
早朝の瞑想に向います。
前回、ビルさんが用意してくれた360度ヒマラヤという絶好の場所。
日が昇る前から瞑想を始め、難なく無我の世界に入る事が出来ます。
ここでは、テクニックなど必要ないのです。
ただ、
「ある」
それだけです。
そして、山々が金色に染まり始めます。