イシスの息吹

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三輪山平等寺その2

そこからが面白い!

地元の住人が国から払い下げられた土地を寄進し、有志がかつての寺の廃材で 先に出てきた「山小屋のような」お堂を建てたという。 三輪の人たちの暖かい思いと 何代ものご住職が細々とこのお寺を守ってらしたと言う。

その後、今のご住職の話になるが もともとは理系の研究職の付いていたらしいが、若いうちに病に倒れ、治療のため地方に療養にいらした折にその病を治してくれた行者さんとのご縁で先代のご住職と出会われ、このお寺にいらしたと言う。 その後、16年にわたり先代からの遺言「托鉢してでも、平等寺を救って欲しい」という言葉に従い 托鉢を行ったと言う。 しかし、冬は8時間 夏は10時間16年間歩き続け ご本尊の前で「もうやめようか」と思っていたところ ご本尊から光が射し、ご住職の「ハラ」にスーッと入ってきたと言う。」この体験があって、さらに復興のためにつくし、昭和52年に平等寺と寺号が復興され本堂、鐘楼堂、鎮守堂等の復興、前立本尊十一面観音の造立を見ることができたと言う。

本堂の右手には、大きなお釈迦様の油絵があり、興味深く見ているとご住職の手によるもので、初めて絵筆を持って書いた作品と言うことだった。 私は絵のことは良くわからないが、絵の中のお釈迦様の眼差しは心に染み入ってくるようなものであった。 この絵を描かれたいきさつも大変興味深いものであった。

この小さなお寺には、一人ひとりの小さいとも思える力が大きなものへと繋がるようなそんな流れが感じられる。 おそらく、あのときにご住職をお見かけしなければ、通り過ぎてしまったであろうこのお寺から、「ハラ」について調べる旅の最初の場所で たいへん多くのことを学べたことに感謝している。

三輪山平等寺

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