イシスの息吹

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大拙ゆかりの北鎌倉 3

大きなお寺もいくつか訪れたのだけれども、心に残っているのはひっそりと(平日だったからかもしれないが。。)した小さな禅寺だった。

特に忘れられずに、今でも目の奥に焼きついて離れないのは、東慶寺水月観音だ。 水月観音に会いに行く過程も何とも言えない。

「カラカラ」と音を立てる戸を開けて小さなお庭を歩いていくと、小さな鐘がありそれを鳴らす。 奥から案内の方が出ていらして、丁寧にご本尊の説明などをしてくださる。前田家の持仏堂を移建しそれを水月堂として安置している。 御軸はちょうど今朝、2月15日(お釈迦様の入滅の日亡くなられた日)を前にして「涅槃図」が掛けられてあった。 その御軸も見入ってしまったが、お線香を一本渡されて歩みよった「水月観音」は、言葉をなくすほどのものだった。 暫く時を忘れてたたずんでしまった。 我に返ってお線香をあげさせていただき、その下に座らせていただいたが、そのときのことを思い出すと今でも時を越えて、その時に戻ってしまうような気がする。

案内の方は、御軸の間の方で静かに待っていてくださった。 

丸く切り抜かれた窓の奥にたたずむその姿は、観音の名にふさわしく 静寂の中に浮かび上がる音が見えてくるようであった。 お線香が落ちる音が聞こえて、やっと 燃え尽きるまで時がたったことに気づいた。 時を越えた空間を味わうことが出来た。

このお寺は隅々まで手入れが行き届いて 本当に気持ちよく 丁寧に生きていらっしゃることを肌で感じることが出来る。 

ここには、鈴木大拙小林秀雄高見順などが眠っていらっしゃる。 私は今までお墓に何の執着も無かったが、このお寺であればゆっくりと眠ってみたいと思った。(私などはいれるはずも無いが。。)

2007018

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