ヒマラヤ 水晶が導く旅28
プージャが終わると、
青年達はあっという間にその場を元通りにし、
いつの間にか作ってあったダルバートとお酒が振る舞われます。
二人の少年には、
山盛りのダルバートを食べさせます。
食べられないよ〜。
(と、恐らく言っているのでしょう。
ここでの会話は、
村の言葉とネパールの言葉でなされています。)
と言いながらも、ラマを始めとした青年達に囲まれ、
何とも言えず暖かな雰囲気に包まれています。
そして、夜も更けてくると、
青年たちが私を洞窟まで送ってくれます。
新月なので、空は満点の星。
其処此処で星が降っています。
「また、明日。」
と、青年達は、闇の中、山を下りていきました。
洞窟の中に戻ると、
先ほど少年につけてもらった火がすでに消えています。
見よう見まねで落ちていた木を拾ってきて、つけようとしても、
まったく、つかず。
あきらめて寝袋の中に潜り込みます。
しかし、しんしんと下からの冷えが背中に伝わってくるので、
「寝たら凍死だわ。」
と、起き上がり瞑想を始めます。
と言っても、ただその場に委ねるだけ。
すぐにエネルギー体のパーセンテージが変化していきます。
前回、来た時に辿ったエネルギーの道のりを、
今回は辿る事なく、
エネルギーを変化させる事ができます。
師も前回のように肉体というカタチをとってはいません。
少しすると、ふと、ラマが出てきます。
ちょうど 1時。
洞窟の中に虹の光が溢れます。
そういえば、ラマは11時から1時間半しか眠らない。
と、言っていた事を思い出し、
私の様子をエネルギー体で見に来てくれだのだ
と、気づき感謝すると共に、
虹色の光を楽しみました。
どの瞬間も濃密なエネルギーで満たされた瞬間です。
夜明け前に、洞窟から出て、
星空の下に横になります。
目に入ってくるものが全て星。
近くにも遠くにも、下にも上にも。
そして、その全ての天体のエネルギーはそれぞれの個性があり、
それぞれが、私たちのエネルギーと密接な繋がりがあるのです。
そして、大いなる山のエネルギーとも、
自然とも、
風とも、
水とも、
火とも、
土とも、
本当に繋がっているのです。
ただ、意識をそこに向け、
自分を開くだけなのです。
コンクリートの中に住む人は、
こんなに素晴らしい、繋がりきれない程のエネルギーが、
ある事を知らず、
一生を終えてしまうのでしょうか。
本当にもったいないことです。