ブループリント
今回の「プロフェッショナル」 建築家の中村好文さんがゲストだったのだが、その飄々とした語り口が何とも味わい深い。
美大を出て、決して華やかではない経歴の中 自分のスタイルを見出し、 楽しみながら コツコツと仕事をこなしていく姿は、 彼の作る「家」のように心地よく暖かい気持ちにさせてくれる。
きっと今の時代に乗ろうとか、沢山作って儲けようとか 考えていないんだろうなと思う。
この落ち着き、何なんだろうと思ったときに、「ブループリント」の質感に気がついた。
彼は、確かにブループリントに沿って生きている。(っていうか乗って生きているって言うか独特な流れがあり) だからこそ、焦りもなく 自らの仕事を淡々とこなし、
『プロフェッショナルとは、ある特定の職業を選んだ人じゃなく、特定の職業から選ばれた人の事をいうんだと思うようになりました。』 と言わしめるのであろう。
おーっ この人は何者なのだと思っていると、ふと「アジズ・フーマン」の頃によく読んだHPのぱるぱさんのことを思い出した。 ピンポーン 矢張りそうであった! ぱるぱさんのお店とか その布を使った家具とか(瞑想テントみたいなかなりマニアックなものまで)作っていたのは、この中村さんだった。 やはりアジズとかフーマンとかの影響も受けているのかしら? それともエネルギーが似ていたのかしら。。。
とにかく、私の好きな人同士が結びついていると とても楽しくなる。
茂木先生と重松清とかもね。
重松清の本は、様々な子どもの事件があった時に、何冊も手に取った。 読んでいて苦しくなってくるのだが、その苦しさを乗り越えなければ得られない「何か」があったような気がする。
先日、新聞に その重松清が 茂木先生の「クオリア降臨」を評して、『難しいですが、僕流に翻訳すれば、生きてきた記憶や体験があって人は泣けたり、感動したりできるのだと思う。生きていくにはお金を持つ事も大切だけど もっと別の体験を積み重ねる事で、人生が豊かになる』と言うような事を言っていた。
茂木先生の本は、本当に難解で、エネルギーあるときでないと読めないような、別の苦しさがあるのだが、二人の本は まったく別の方向からお互いを照らしあっているような 妙なシンクロを感じる。 重松清はものすごく現実的なところでそれを語り、茂木先生は、もっと精神的なところで語っている。
二人とも人柄が良さそうだし、、っていうか ブループリントに沿って生きていれば、そうならずにはいられないんだろうなー と思うにいたる今日この頃であった。