善光さん！
仏像展に行ってからちょうど一年が経とうとしている。 娘が仏像のレポートを書くというので、奈良の仏像の話をしていて思い出した。
私は、明日香村のお堀に捨てられた、日本に最初に伝わってきた仏像の話が好きだ。信濃の国で麻の栽培をしていた善光さんが所要で奈良に来たときに、お堀から「善光！善光！」という声が聞こえてきて、声の方に行ってみるとそのあたりが光っている。 近づくと金色の仏像があったと言う。 お堀に入って仏像を掬い上げると「お前の手で祀ってくれ。」と頼まれ、大和から信濃まで昼は善光が仏像を担ぎ、夜は仏像が善光を担ぎ数百キロの道を行ったという。善光は自宅にお堂を建てて仏像を大切に祀ったのが善光寺の始まりだと言う。
本当の話かどうかはわからないが、なんだか、仏像との距離感がとてもいいなぁ と思うのは私だけだろうか？ 自分の中でも仏像に対する距離感が一年前とは違っているのかもしれない。 そろそろ大好きな唐招提寺の薬師如来を見に行かねば！
