タゴールとガンディ再発見
タゴールとガンディ再発見という本を読み終えた。
ものすごーくマイナーな本だ。 私はこの本を図書館の隅で発見した。 薄い本だけど、実のある本だった。 タゴールは死の数ヶ月前に「文明の危機」という論文を発表しているが、その時点で既に現代の地球に起きている数々の出来事が今考えると予言的にかかれている。 自然との共生はタゴールの詩の中に織り込まれる糸のように流れている。
『それを歌うために生まれてきた歌を 私はまだ歌っていない。
ただ 楽器の弦を締めたり緩めたりしてきただけだった。
いまだ その時は来たらず。
いまだ 歌詞は定まらない。
ただ、胸の中に狂おしい願望があるだけだ。』
『あなたは誰だ。 私の詩をこれから百年後に読んでいる読者よ
私はこの春の富の中のただ一つの花、彼方の雲の黄金のただの一筋をも君に送ることができない
君の扉口を開いて外を見たまえ
花咲いている君の庭から、百年前に消えた花の香ばしい思い出を集めたまえ
君の心の喜びの中で、ひょっとすると君は、百年という歳月をこえて、その喜ばしげな声を送り出した。ある春の朝の詩人の生き生きした喜びを感じるかもしれない。』
いいでしょー。タゴール。。 読み返してみると前には感じられなかった新たな発見があって、自分の歩んできた道を再確認できる一冊です。