次回のLUNA THERAPYテーマは「触れる」です。
第一回目のワークショップ、定員を超える方々に来ていただいて大盛況でした。
第一回目にいただいたアンケートをもとに、さらに2回目につなげてより一層充実した内容にしていきたいと思っております。
11月15日、第2回目の「岡本翔子×LUNA THERAPY」のLUNAのテーマは「触れる」です。
素敵な詩があるのでちょっとご紹介。
アスペクトの武居さん。 ありがとうございました!
わたしにふれてください
もしわたしがあなたの赤ちゃんなら
どうぞ、わたしにふれてください。
今までわたしが、知らなかったやさしさを
あなたからもらいたい。
あふろにいれてください、
おむつを替えてください
おっぱいをください
きゅっとだきしめてください、
ほおにキスしてください
わたしの体をあたためてください
あなたのやさしさとあなたのくれる快楽が
わたしに安心と愛をつたえてくれるのです
もしわたしがあなたのこどもなら
どうぞ、わたしにふれてください
いやがるかもしれないし、拒否するかもしれないけど、
何度もそうしてください
わたしがどうしていやがるかわかってほしいから
おやすみなさい、と抱きしめるあなたの腕が
わたしの夜を甘くしてくれる
昼間にみせてくれるあなたのやさしさが
あなたの感じる真実を伝えてくれる
もしわたしがあなたの思春期のこどもなら
どうぞ、わたしにふれてください
もう大きくなったのだからなんていわないでください
あなたがわたしにふれるのをためらうなんて
思いたくない
あなたのやさしい腕が必要です
あなたのおだやかな声をききたいのです
人生は困難なもの、とわかったいま、
わたしの中の小さな子どもがあなたを必要とするのです
もしわたしがあなたの友達なら
どうぞ、わたしにふれてください
あなたがだきしめてくれると、
わたしはあなたにとって大切な人だとわかるから
あなたのやさしさが、おちこんでいる私も、
かけがえのない存在であることを
思い出させてくれるから
そしてひとりではない、と思い出させてくれるから
わたしにやすらぎをくれるあなたのありよう、
それだけがわたしが信じられるもの
もしわたしがあなたのセックスの相手なら
そうぞ、わたしにふれてください
あなたは、情熱さえあれば、十分と思うかもしれない
でも、あなたの腕だけが、わたしの恐れをとかしてくれる
あなたのやさしくおだやかな指先をください
あなたにふれられて、わたしは愛されているということを
思い出すことができる
わたしはわたしなのだ、ということを
思い出すことができる
もしわたしがあなたの大きくなった息子なら
どうぞ、わたしにふれてください
わたしには、
抱きしめるべきわたしの家族はいるのだけれど
それでも、傷ついたときには
おかあさんとおとうさんにだきしめてほしい
おとうさん、あなたといるとすべてが違ってみえる
わたしが、大切なわたし、であると
思い出すことができる
もしわたしがあなたの年老いた父親なら
どうぞ、わたしにふれてください
あなたが小さかったときに
わたしがあなたにふれたと同じように
わたしの手をにぎり、わたしのそばにすわって
わたしを力づけてください
わたしの疲れた体によりそい、あたためてください
わたしは随分しわくちゃになってしまったけれど
あなたのやさしさに力づけられる
どうぞ,何も恐れないで
ただ、わたしにふれてください
――フィリス・K・デヴィス
原作者Phyllis K.Davis、翻訳者三砂 ちづる
「パワーオブタッチより」