祈り 2
祈りの言葉
心に恐れを抱かず 頭を高く掲げ 胸を広く張り
深々と大気を呼吸しながら 心ゆくまで勉強することのできる所
垣根の中にまた垣根があり この世界がこま切れのように
せせこましく区切られていない所
言葉という言葉は 真理の深みから踊り出し
たゆまぬ努力はいつむ完成に向かって腕を差し延べ
理性の澄み通った流れが古び朽ちたしきたりの
ひからびた砂の中にいつしか消えてゆくことのない所
そして あなたのおん導きによって 精神は先へ先へと進み
限りなく広がってゆく 理想と行為となって実を結ぶ所
どうかそんな天国に そんな自由の国に
父よ わたしの国が目覚めますように
タゴールの詩「ギータンジャリ」の中の一節
(ネルー「父が子に語る世界歴史」訳大山聡[みすず書房]から)
[E:moon3]
祈っていると「委ねる」事がとても難しい事に気づきます。
努力しなければ先には進めないという固定観念に縛られているのです。
しかし、自分の力で行かれる所はたかが知れているのです。
数年前、私が海で必死になって泳いでいるのを見て、
師が「競争してどうする?」とポツリと言ったことを思い出します。
数年後にこうしてその言葉の深さを知る事が出来るなんて、
広い視野から自分を見てくれる存在がいることは本当に幸せなことです。