ヒマラヤ 宝珠を納める旅 19
ビルさんは、玄関マットほどの大きさのある、
分厚い瞑想の為の絨毯を持ってくれているので、
本当に大変そう。
瞑想に一番良いのは、
毛皮。
二番目がウールの絨毯だそうです。
口数も少なくなってきます。
「すぐとは、どのくらいのすぐなのだろうか?」
と、口には出せない心の声が聞こえてくるようです・・・
ようやく、山の上の方にはためく5色のルンタが見えてきます。
![Th_img_2851 Th_img_2851](http://nefer.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2014/04/23/th_img_2851.jpg)
下じゃなくて、天辺の方です。
しかし、本当に山の上。
目標は見つかったものの、
まだ、登らねばならない事に、
少々、足が止まります。
更に、寡黙になるビルさんに、
申し訳なくなり、
「ねぇ、どうやってあの旗をかけたのかしらね?
飛ばしたのかなぁ。」
と、話しかけてみると、
「そうじゃないですか。」
(「どうやって飛ばすのかしらね?」と、
聞きたかったけれど、聞けない雰囲気。)
ちょっと行っては休む事を繰り返しながら、
登るのでした。
![Th_img_1515 Th_img_1515](http://nefer.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2014/04/23/th_img_1515.jpg)
辿り着いた時の何だか良く分からない感覚は、
今でも、言葉にする事ができません。
しかし、
![Th_img_1519 Th_img_1519](http://nefer.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2014/04/23/th_img_1519.jpg)
この景色を前にすると、
感動が沸々と沸き上がってきます。
『本当に洞窟あったんだ。』
『洞窟、来ちゃたんだ。』
「良いの?私、洞窟来て。』
『帰るもの大変そう。』
という、自我の声と共に、
ファンタジーの世界と現実の世界が
溶け合っていくような、
そんな至福の瞬間です。