ヒマラヤ 宝珠を納める旅 31
靴を脱ぎ、靴下を脱ぎ、ズボンをまくり上げ、
身体をパズルのピースのようにしないと入れない様な、
小さな入口から中に入ります。
入ってみると、何と洞窟の足下には、
川が流れています。
その中で、足を置く位置、手を置く位置を指示されながら、
インディジョーンズにでもなったような気持ちで、
怖さを感じる暇もなく、
ワクワクしながら、中へ中へと入っていきます。
真っ暗なので、
中の構造がどうなっているか全容は不明ですが、
しばらくすると、
「これがグリーンタラだ。」
と、お祀りしてある場所を教えてくれます。
ライトを当ててみると、
エメラルドグリーンに輝くそれがあります。
ヘッドライトの光だけでも、
十分に光り輝いているのが分かります。
さらに奥には女神様が祀ってある場所があります。
こちらは、
更に奥深くにお祀りしてあり、
神秘的なエネルギーで溢れています。
足下を流れる川の流れの音は、
洞窟の中では思いのほか大きく響き渡り、
さらに変性意識状態へと誘います。
ヘッドライトに照らされる女神は、
あまりに現実の世界とは違うエネルギーで、
それを言葉で表現しようと思っても、
当てはまる表現が見つかりません。
不思議な事が溢れています。
「この大量の水の流れはどこへ行くのだろう?」
「これほどの水の流れの中、なぜ洞窟が維持されてきたのか?」
「そもそも、なぜこの様な洞窟の中の神聖な存在を見つけられたのだろう?」
様々な疑問が浮かんできますが、
とにかく、あまりに想像だにしない出来事なので、
上手く思考出来ない状態です。
そして、
「此の洞窟は子宮だ。
あなたが、此の洞窟から出たら、
それは再誕と言う事になる。」
との事。
真っ暗な洞窟の中に入っただけでも、
相当にテンションが上がりますが、
さらに、中での半端ない冒険。
その上、再誕とは。。。
畏敬の念と、
興奮と、
感動で、
少々、虚脱。
と、共に全身の細胞が打ち震えているのが分かります。