蒸留 4 葛
蓮の蒸留のタイミングを待ちつつ、
その間も蒸留の指令はやってきます。
早朝、
「葛」
指令を受け、治さんの畑の裏に葛をいただきにいきました。
「スニーカーじゃダメダメ!」
と言われ、治さんの長靴をお借りして、藪の中に入ります。
くずの花は、
葉の裏に日を避けるようにひそんでいる事が多く、
蔓をかき分けての作業です。
採取後、花だけを選別。
甘い香りがするので、
虫たちも葛がお気に入りのようで、
次から次へと現れます。
その子たちに移動してもらって、
やっと蒸留です。
見てください、この美しさ。
蒸留を始めて20分。
品の良い甘い香りが立ちのぼってきます。
懐かしい何かを思い出させてくれるような、
脳の奥の深い部分にゆっくりと向かっていくような香りです。
液体がきれいな緑色に変化します。
精油はほんの少ししか取れませんでした。
この美しいマジェンダ色の花が、
4大元素と神聖なるエネルギーによって、
この透明なエリクシルに生まれ変わるのです。
透明なエリクシルには、
様々なエネルギーが宿っています。