宝珠の香り Guru Rinpoche year 14
山本ユキHP エネルギーの学校(私のHP)
(マニアックな記事はこちらに更新中 YEメソッドせずして見るべからず)
そして、また夜が明けます。
あっという間の3日間でした。
まだまだ見たいものも聞きたいこともあるので、
3月の再訪をお約束して、
ローゲガルゴンパを後にします。
ローマンタンに着くとすぐに曼荼羅洞窟に向かいます。
途中、おじいさんが動かぬ状態で道に横たわり、
洞窟の下の河原には、
人間の脛骨が転がっていました・・・
日本ならば大変な騒ぎになるところですが、
こちらでは、死というものは自然のサイクルの中で、
当たり前に流れていくひとつの現象なのでしょうね。
だからこそ、
いかにして人生最大の「門」である死を、
どう捉えるか、
どのように向かうか、
という教えが伝承され、
未だ生活の一部になっているのでしょう。
ローマンタンに戻り、
街をぶらぶら歩いていると、
そのリズムに涙が溢れてきます。
独特のリズムがあるのです。
当たり前に暖をとることができないこの地では、
陽のあたっている時間には、
日向に皆集まり、
毛糸を紡いだり、
マニ車を回したり、
おしゃべりをしたり。
毎回、その方々は相変わらず同じ場所で、
同じ笑顔を向けてくれます。
ここで聞こえて来る音は、
大きなマニ車のチリンチリンという鐘の音と、
馬や牛の蹄の音、
風の音。
その中で生まれて来る独特のリズムが本当に心地よく、
心を揺さぶります。
都会でこの音にたどり着くまでに、
私たちはどれくらい雑音を削っていかなければならないのでしょうか。
「ただ、生きる」
というシンプルなところにたどり着くまでに。
裏・宝珠の香りはこちらから