美の京都遺産
小さい頃から、日曜日のテレビ番組のテーマ曲を聞くと、ドヨンとした嫌な気分が襲ってきた。 サザエさんのエンディングテーマしかり、笑点のテーマ曲しかり、ミュージックフェアの司会者のテンションの低い司会しかり・・ あっという間に休日が終わってしまう寂しさ、あぁー何もしないで休日が終わったという虚無感を子どもながらに感じていたのだろう。
私は、日曜日のテレビ番組がどれも苦手だった。
しかし、このところ日曜日の朝を特別なものにしてくれる番組がある。
bs-iで、早朝やっている「美の京都遺産」だ。 デジタルハイビジョンでの画像はとても美しく、フラットな自分になっていくのを感じる。 津嘉山正種の語りも、久石譲の音楽もとても良い。 押し付けがましい昨今のテレビ番組の中で「日本らしさ」を味わえ、日本人でよかったなぁ と思える時間になる。 五感の奥にある「何か」まで届いていく。
その後に続く、「かくて名画わ生まれた」も捨てがたいものがある。 一枚の絵をその画家の世界観や社会的背景を知ることによって違う角度から楽しむことが出来る。
このところ、日曜日の朝は終わりの日ではなく、始まりの朝に変わってきた。