ヒマラヤ 宝珠を納める旅 6
たっぷりと休養を取った翌朝、
いよいよ、高度を上げるべく、
ジョムソンに出発です。
ジョムソンは、山に挟まれた谷間にあるのと、
非常に風が強いのとで、
非常に危険なフライトになるそうです。
朝10時を過ぎると風が強くなるので、
午後のフライトはないそうです。
まずは、試験的に飛行機を飛ばして、
大丈夫であれば、乗客を乗せます。
だから、この日も、風がやむまで一時間ほど待ちます。
ポカラの空港の屋上で、
ホテルで用意してくれた朝食ボックスをいただきます。
こうして、搭乗を待っている時間すら、
美しい山並みを眺めながらなのですから、
至福の時です。
乗り込んでみると、
機内は、今まで経験のない 小ささ。
操縦席が一番後ろからでも見えます。
しかも、ぎゅうぎゅう詰め。
大きな欧米人の方々はかわいそうな感じです。
30分ほどの飛行ですが、
窓の外はため息が出るほどの景色!
そして、とても面白いのだけれども、
国内線に乗ると、キャンディサービスのトレーに
当たり前のように取れ立ての綿が入っています。
耳栓用だそうです。
ジョムソンの飛行場であまりの美しさに我を忘れて、
写メしていると、
迷彩服の軍人の方に、
勝手にフラフラしないように!
と、ご指摘を受け、すごすごと建物の中に入れられます。
実は、わたくし ポカラのホテルに日程表をすっかり忘れて来てしまったので、
毎日のスケジュールがわかりません。
この日も、次は何するのかしら?
と、ビルさんの後を追いかけます。
しかし、ジョムソンの街はのどか。
我に返ると、
あら今はいつの時代だったかしら?
と思いますが、
その中にいると、
何とも言えず。
細胞が思い出すような、
体中のエネルギーの時間が逆行して、
タイムスリップして前世に戻ったような
不思議な世界に入り込んでしまいます。