人間の匂い
先日、若者の「無臭感」について書いたけれども、
田口ランディさんと藤原新也さんの対談を読んでいたら、インドでの死 という記述があって、ものすごくリアルに匂いが伝わってきた。
死体を焼くときに、頭蓋骨が焼け残って だからそこをバーンと叩き割って脂質の脳が燃料となって燃やして、灰になったものをササッと川に掃くとか、死体を犬が食べているとか。。。一見グロテスクにも感じるんだけれども、何だか、「人間も動物なんだなぁ」と何だか、自分の中にある動物的部分が反応するように感じられる記述だった。
人間は動物ではなく、何だか無機質なものになってきているような感じがするなぁ。
でもね、私個人で言えば「匂い」ってとっても素敵なことだと思う。
これもまた、先日のブログで書いたけれども、アラン・デュカスと握手したときにフワーッと伝わってきた香りは、何だろう ちょっと宗教的な感じがするような匂いだったし、その匂いに奥深さがあるような そんな感じがする。 本当にそんな匂いがするかどうかは定かではないのですが、脳の奥のほうに確かに伝わってくる何かがあるのです。
私が「素敵だなぁ」と思う人には 一様にこの脳の奥に語りかけてくる香りがあって、それがまたその人の魅力の一因になっている感じがします。
フルーツでも熟してくると何とも言えない香りが漂ってくるように、人も成熟してくると 何とも言えない香りが漂ってくるのかしら?
だとしたら、若者に感じる無臭感も変化してくるのかもしれませんね。