ヒマラヤ 宝珠を納める旅 39
さて、2度の車に乗り換えを経て、
ようやくホテルの麓まで辿り着いたのが5時すぎ。
まさか、そんな事が起きるとは・・・
車が止まり、
ビルさんと運転手さんが何やらやり合っている。
「何?」
前方を見ると、
道の真ん中に高さ1mほどのピラミッド状の砂利が、
100mにわたり、
続いているではないですか!
車が通れません・・
オートバイだけは通れるので、
山から下りてきた人に話を聞いています。
![Th_img_2921 Th_img_2921](http://nefer.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2014/06/08/th_img_2921.jpg)
この道以外に、ホテルに行く道はない模様。
そう、
ここでは、何が起ころうと、
誰のせいでもないのです。
日も暮れかかり、
「1時間くらい登れますか?」
と、ビルさん。
「1時間ならば行きましょう!」
と、私。
スーツケースは、後からバイクで運んでくれるそうです。
登り始めて暫くすると、
日が暮れてきます。
懐中電灯を手に、山道を登ります。
ポツポツ雨が!
と言っていたら、
あっという間に沢山降ってきます。
「もう半分くらい来ましたか?」
「そうですね。
もうすぐホテルの灯りが見えてくるはずです。」
と言ってから、30分しても周りに灯りはなく、
「この道ですよね?」
「ハイ大丈夫です。」
途中、村がありますが、真っ暗。
どうした事でしょう?
「着いたらまずビールを飲みましょう。」
等と励まし合いながら、
2時間ほど経った辺りで、
バイクの音。
ホテルの方がバイクで迎えにきてくださいました。
「後ろに乗って下さい。」
と、ホテルの方に言われて、
バイクに跨がります。
しかし、山道のバイク。
振り落とされそうです。
バイクを下ろされたところで、
小さなおじいさんがカンテラを片手に立っています。
そこから先はおじいさんが案内してくれます。
ホテルは真っ暗。
1週間前から、この地域一帯停電しているそうです。
このホテルに滞在している間、
どこに行くのも、
このおじいさんのカンテラがついてきてくれます。