ヒマラヤまんまる人間開示の巻 15
さて、ダワドルマが迎えに来てくれます。
ローマンタンの路地を先導してくれ、
途中、背負いかごに調理道具や材料
そして、手には水を持って力強い足取りで進みます。
お家に着くと、早速ご飯の準備。
昨年私が毎日食べていた「ベジタブルモモ」を作ってくれるそうです。
お野菜をみじん切りにします。
ツナとチキンスープと調味料を入れて炒めます。
粉を練り上げて皮を作り、カップで抜いていきます。
本当に魔法の手です!
ダワトルマの作るご飯は、なんでも美味しく、
朝ごはんに作ってもらうチベタンブレッドも最高です。
味付けって、微妙なところが大事でしょ?
美味しいけど、「あと1ミリ何かが足りない」とか「多い」とか。
その加減が1ミクロンもずれていないのです[E:sun]
ものすごく無口で、感情を表に出さないダワトルマですが、
だからこそ、ちらりと見せてくれる笑顔が可愛く、嬉しく、
「あぁ、幸せになってほしいなぁ」
と、心から思います。
娘と同い年くらいなのです。
1年ぶりのベジモモは、やっぱり世界で一番美味しいベジモモだし、
ガーリックスープもやっぱり世界一。
静かな静かなローマンタンの夜。
お湯がシュンシュン沸く音とフォークがお皿に当たる音だけ。
心のこもったベジモモとガーリックスープは、
今まで食べたどんなお料理よりも美味しく、
ダワドルマに再会できた安堵感と、
静けさの中に響く ダワドルマの癖の鼻をすする音や
ベルベットのような囁き声が嬉しくて、
涙が出ちゃいました。