トウキョウ 死者の書 2
人間にとって、
一番の恐怖は「死」に他ならない。
なぜなら、
誰もが必ず通り抜けなければならない扉だけれど、
こんなに医療や文明が発達した時代であっても、
死を先延ばしすることはできたとしても、
それを避けることはできない。
現代人は、「死」の恐怖から目をそらすために、
その恐怖心を麻痺させようとする。
しかし、
もしも私たちが物質的な肉体だけでなく、
エネルギーの身体を併せ持ち、
「死」
とは、肉体的な身体からエネルギーの身体への移行だということに気づいた時、
「死」
は、決して恐ろしいものではない。
大きな挑戦をするときには人は練習を積む。
ダイビングでも登山でも。
試験の前にも勉強をする。
物質に偏った現代社会以前の場所では、
「死」
はもっと身近に存在していたし、今でも身近なものである。
文明は「死」を見えないところに、押しやってしまった。
しかし、どんな方法でもそれを完璧に回避することができないのであれば、
その人生最大の冒険に向けて、しっかりと向き合っていけば良いのだ。
そして、その移行がスムーズになるように日々準備を始めれば良いのだ。